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翻訳コラム

COLUMN

第19回特許法改正がいよいよ成立

2015.07.09
弁理士、株式会社インターブックス顧問 奥田百子

前回のブログで特許法改正が閣議決定されたと伝えましたが、とうとう参議院で可決されました。職務発明が会社のものになる改正、というのは正確ではなく、職務発明の「予約帰属」を定めた改正と私は呼んでいます。つまり予め勤務規則などで会社のものになると定めることができるようになります。これまではそれができなかったということです。つまり職務発明は必ず一旦は発明者(従業員)に帰属させなければなりませんでした。
しかしこれが会社に移転すると予め定めることができ、これが予約承継です。
予約承継と予約帰属は違うのでしょうか。
「一旦は従業者に属して会社に移転する」のが予約承継、「最初から会社に帰属する」のが予約帰属であり、手順の違いに過ぎないと思われます。
いずれにしても従業員の発明は会社が特許権者になるのがほとんどですから。

翻訳

The previous blog announced that the Patent Act amendment has been decided by the Cabinet, through the Upper House on June 3. Expressing this amendment to provide that an employee's invention shall belong to a company is not accurate, but I understand that this amendment provides “the company's reserved ownership", which the existing Patent Act does not permit.
An employment regulation can provide in advance that an employee's invention shall belong to an inventor (an employee) once, and shall be transferred to a company under the present Patent Act, which is called “a reserved transfer".
What is the difference between the “reserved transfer" and “reserved ownership" ?
The reserved transfer means that “an invention shall belong to an employee and then shall be transferred to a company" while the reserved ownership means that an employee's invention shall originally belong to a company, which appears to be only the difference in procedures.
In most cases, a patent holder of an employee's invention shall be the company at any rate.

奥田百子

東京都生まれ、翻訳家、執筆家、弁理士、株式会社インターブックス顧問
大学卒業の翌年、弁理士登録
2005〜2007年に工業所有権審議会臨時委員(弁理士試験委員)

著書

  • もう知らないではすまされない著作権
  • ゼロからできるアメリカ特許取得の実務と英語
  • 特許翻訳のテクニック
  • なるほど図解著作権法のしくみ
  • 国際特許出願マニュアル
  • なるほど図解商標法のしくみ
  • なるほど図解特許法のしくみ
  • こんなにおもしろい弁理士の仕事
  • だれでも弁理士になれる本
  • 改正・米国特許法のポイント