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翻訳コラム

COLUMN

第32回出願日の認定の3点セット

2015.10.08
弁理士、株式会社インターブックス顧問 奥田百子

平成27年の特許法改正により、「出願日の認定」がされようになることは前にも伝えました。
出願日が認定される要件は3つです。

  • 特許を受けようとする明確な表示
  • 出願人の氏名、住所などの記載
  • 明細書

この3点セットさえあれば、出願日は認定されます。逆に言うと、クレームが付いていなくても認定されます。
では、肝心のクレームが付いていなかったら出願はどうなるか?
特許庁により補正命令がされます。補正されれば、出願日は遡るので、認定された最初の出願日が出願日と認められます。

しかし現在はほとんどが電子出願なので、明細書やクレームが付いていなければエラーになり、出願は受け付けられません。

翻訳

The amendment to the Patent Act in 2015 introduced “finding an application date," as I informed you in my previous blog.
The following three points are required for finding an application date:

  1. The explicit indication of an intention to file a patent application;
  2. The statement of an applicant's name and address, etc.
  3. The specification.

An application date will be found by satisfying only these three requirements. In other words, even if claims are not attached, an application date will be found.
Then, what happens to an application without claims?
An order to file claims will be rendered by the JPO. The amendment date will be retroactive to an original application date, so the originally found application date shall be regarded as an application date.
However, patent applications are ordinarily filed electronically at present, and an application without a specification or claims will not be accepted as an error is detected.

奥田百子

東京都生まれ、翻訳家、執筆家、弁理士、株式会社インターブックス顧問
大学卒業の翌年、弁理士登録
2005〜2007年に工業所有権審議会臨時委員(弁理士試験委員)

著書

  • もう知らないではすまされない著作権
  • ゼロからできるアメリカ特許取得の実務と英語
  • 特許翻訳のテクニック
  • なるほど図解著作権法のしくみ
  • 国際特許出願マニュアル
  • なるほど図解商標法のしくみ
  • なるほど図解特許法のしくみ
  • こんなにおもしろい弁理士の仕事
  • だれでも弁理士になれる本
  • 改正・米国特許法のポイント