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翻訳コラム

COLUMN

第43回「パクる」の意味

2016.01.21
弁理士、株式会社インターブックス顧問 奥田百子

「パクる」ということばがあります。知財の世界ではよく使われます。「真似する」という意味ですが、これが広がって様々な意味に使われています。
子どもたちの間では、お気に入りの文房具を真似され、友達が同じ文房具を買って来ただけで「パクられた」というようです。しかしこれは当然何の問題もなく、広い意味で「真似する」という意味で使っているだけです。
英語で何というか調べてみました。
知財では「模倣する」は"imitate"であり、Weblio英和・和英辞典では、「人のアイデアをパクる」ことは、"steal an idea"であると出ています(http://ejje.weblio.jp/content/人のアイデアをパクる)。
ドラマのあらすじが似ていることも「パクリ」といわれることがありますが、著作権はアイデアを保護しないので、これも原則として著作権侵害ではありません。

翻訳

There is a Japanese word, "パクる", pronounced "pakuru", which is often used in the Intellectual Property world. It means "imitate" but is used in many scenarios.
For example, children use this word when their favorite stationery appealed to their friends who consequently bought the same type of stationery. This, of course, causes no problem. In this case, the word "パクる" is used in the broad meaning of "imitation".
In the Intellectual Property world, this is translated as "imitate".
I looked up this word in the dictionary.
In the Weblio English-Japanese/Japanese-English Dictionary, ""Pakuru" other person's idea" is translated as "steal an idea".
(http://ejje.weblio.jp/content/人のアイデアをパクる).
If a storyline of one drama is similar to that of other drama, this is often described as "パクリ (Pakuri)", but this does not constitute an infringement of copyright in principle because the copyright does not protect an idea.

奥田百子

東京都生まれ、翻訳家、執筆家、弁理士、株式会社インターブックス顧問
大学卒業の翌年、弁理士登録
2005〜2007年に工業所有権審議会臨時委員(弁理士試験委員)

著書

  • もう知らないではすまされない著作権
  • ゼロからできるアメリカ特許取得の実務と英語
  • 特許翻訳のテクニック
  • なるほど図解著作権法のしくみ
  • 国際特許出願マニュアル
  • なるほど図解商標法のしくみ
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