翻訳会社インターブックスは高品質な特許翻訳でニーズにお応えします

翻訳コラム

COLUMN

第48回IT特許翻訳講座 第5回

2016.02.25
弁理士、株式会社インターブックス顧問 奥田百子

IT講座5回目です。
特許4911737号(平成2014年1月27日特許発行)
株式会社アクティスの明細書を翻訳しましょう。

明細書 specification, description

発明の詳細な説明 detailed description of the invention

技術分野 technical field

「この発明は通信速度制御システムに係り、特に、各携帯電話から特定の接続先に対する通信量の累積値が一定限度を超過した場合に、当該接続先と全携帯電話間における通信速度を抑制する技術に関する」という一文です。

「この発明は、〜に係り、特に〜」というのは、明細書書き出しの決まり文句です。
最初に大体の技術分野を述べ、詳細な技術分野を述べます。
"the present invention relates to ..., specifically relates to ..."

「この発明は通信速度制御システムに係り」
"The present invention relates to a communication speed control system"

「当該接続先と全携帯電話間における通信速度を抑制する技術に関する」
"the present invention relates to technology for preventing the communication speed between the communication destination and all cellular phones"

「〜する技術」
"technology for ..."
「抑制する」
"prevent"
「接続先」
"connection destination"
「携帯電話」
"cellular phone"

「各携帯電話から特定の接続先に対する通信量の累積値が一定限度を超過した場合」
「累積値」
"an accumulated value"
「通信量」
"communication quantity"
「一定限度」
"the predetermined limitation"
「〜を超過する」
"exceed ..."

ではこの文章を訳しましょう。
"if an accumulation value of communication quantity from each cellular phone to a specific communication destination exceeds the predetermined limitation"

ではこの文章を訳しましょう。
「この発明は通信速度制御システムに係り、特に、各携帯電話から特定の接続先に対する通信量の累積値が一定限度を超過した場合に、当該接続先と全携帯電話間における通信速度を抑制する技術に関する」

"The present invention relates to a communication speed control system, and specifically relates to technology for preventing the communication speed between the communication destination and all cellular phones if an accumulation value of communication quantity from each cellular phone to a specific communication destination exceeds the predetermined limitation".

奥田百子

東京都生まれ、翻訳家、執筆家、弁理士、株式会社インターブックス顧問
大学卒業の翌年、弁理士登録
2005〜2007年に工業所有権審議会臨時委員(弁理士試験委員)

著書

  • もう知らないではすまされない著作権
  • ゼロからできるアメリカ特許取得の実務と英語
  • 特許翻訳のテクニック
  • なるほど図解著作権法のしくみ
  • 国際特許出願マニュアル
  • なるほど図解商標法のしくみ
  • なるほど図解特許法のしくみ
  • こんなにおもしろい弁理士の仕事
  • だれでも弁理士になれる本
  • 改正・米国特許法のポイント