- 2025.04.21更新
- 翻訳外注ノウハウ
ビジネスでGoogle翻訳を使う前に知っておきたい7つの落とし穴

「Google翻訳は無料で手軽。ビジネスでも十分使えるのでは?」
そうお考えの方は少なくありません。しかし、翻訳会社として断言します――Google翻訳は、企業活動における重要な文書やコミュニケーションの手段として使うべきではありません。
理由は明快です。誤訳による企業価値の毀損、顧客の信頼喪失、機密情報の漏洩リスクなど、代償は決して「無料」では済まされないからです。
なぜ危険? Google翻訳の仕組みと限界
Google翻訳は、もともと一般ユーザー向けに設計された統計的/ニューラル機械翻訳(NMT)システムです。膨大な既訳データ(聖書、EU公文書、小説など)をもとに学習し、文脈に応じた翻訳を目指しています。
2016年にはニューラル翻訳が導入され、以前と比べ精度は向上しましたが、それでもあくまで「汎用モデル」。専門性や業界知識を必要とするビジネス翻訳においては、誤訳や意味の取り違えが頻発します。
【注意喚起】Google翻訳をビジネス利用すべきでない7つの理由
- 情報漏洩のリスク
Google翻訳に入力した内容はGoogleのサーバー上で処理・保存され、再学習の材料になることも。機密文書の翻訳には致命的です。 - 契約違反につながる可能性
NDA(秘密保持契約)や個人情報保護法に抵触する恐れがあり、法的リスクを孕みます。 - 翻訳の品質に一貫性がない
言語の組み合わせや文体によって大きくばらつきがあり、文脈を無視した「直訳」が多発。 - ブランドイメージを損なう恐れ
不自然な表現や誤訳が公式サイトや資料に使われることで、「この会社は信頼できない」という印象を与えてしまいます。 - 翻訳ミスによる経済的損失
契約条項や製品マニュアルなどの誤訳が原因で損害賠償やトラブルに発展する事例もあります。 - 第三者による不適切な修正のリスク
Google翻訳は一部ユーザーの手直しも取り入れて学習するため、誰かの「いたずら」がビジネスに悪影響を与えることも。 - 確認作業の負担が増える
翻訳結果を「逆翻訳」で確認しても、精度や文脈適合性を評価するには限界があり、結局手直しの工数が増えます。
プロ翻訳の意義と、信頼できる機械翻訳の選び方
もちろん、すべての機械翻訳が危険というわけではありません。翻訳会社では、業務に特化した用語やスタイルにカスタマイズされた機械翻訳+ポストエディット(人の修正)という仕組みで、精度とスピードを両立したソリューションをご提供しています。
特に、下記のような用途には翻訳会社のプロ翻訳が最適です:
- 多言語対応が求められるWebサイト・ECサイト
- 技術・医薬・法務分野の高精度翻訳
- クロスボーダー契約書やIR文書など重要性の高いドキュメント
翻訳支援ツール(CATツール)などの活用により、費用対効果の高い翻訳を実現することも可能です。
まとめ:あなたのビジネス、翻訳品質で信頼されてますか?
Google翻訳は便利なツールですが、それをビジネスで使うかどうかは企業としての信頼性、法的リスク、ブランド戦略すべてに関わる重要な判断です。
当社では、85言語に対応したプロ翻訳サービスを通じて、お客様の目的・業界特性・表現意図を的確にくみ取った翻訳をご提供いたします。
「正確さ」「信頼性」「文化的適合性」を備えた翻訳が必要なときは、ぜひお気軽にご相談ください。
外国語対応でお困りですか? どうぞお気軽にお問い合わせください。
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